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FXチャンピオントレーダー 天羽義治のブログ

FXコンテストNO.1のFXトレーダー天羽義治がFXトレードについて、初心者にもわかり やすく解説します。

【来週の為替相場見通し(2012年1月23日~1月27日)】

今週はS&Pによるフランスを含む欧州各国の格下げが先週末に発表され、
週明けはユーロ売りが優勢で開始したものの、
その後はリバウンドの動きとなり、これまでのユーロ売りが一服しました。

ギリシャ債務交換協議が継続しており、不透明感は残されている状況でしたが、
一連の欧州債入札が順調だったことで市場の欧州懸念が和らぎました。

また、「IMFが融資枠拡大を検討」との観測報道もユーロ相場を支え、
ユーロ円は97円近辺から一時100円台を回復、
ユーロドルは1.26台から1.29台へと反発しました。

市場ではユーロ売りポジションが蓄積していたことから、
ショートカバーを誘ったとの見方も。


ドル円は76円台後半での膠着が続いていましたが、
週末にかけては77円台に乗せる動きとなっています。

今週の米経済指標はおおむね改善傾向を示しており、
米企業決算も好調な結果が多かったことから、
NY株式市場は続伸し、昨年7月の水準まで上昇しました。

また、17日に発表されました中国GDPはやや鈍化傾向がみられましたが、
市場予想は上回っていたことで、来週の春節(旧正月)を控え、
中国株の下げは一服しており、全般にリスク選好ムードが優勢な週となりました。

尚、ギリシャ債務協議は20日も合意持越しとなり、
民間債権者との債務交換協議は21日も続くようです。


来週の米経済指標は

24日、1月リッチモンド連銀製造業指数
   ※オバマ米大統領一般教書演説
25日、12月中古住宅販売成約
   ※FOMC政策金利発表
26日、12月米耐久財受注、米新規失業保険申請件数、
   12月米景気先行指数、12月米新築住宅販売件数、
   12月シカゴ連銀全米活動指数
27日、第4四半期実質GDP・速報値、10月ミシガン大学消費者信頼感指数

が予定されています。


他で、欧州では30日のEUサミットを前に欧州財務相会合(23-24日)が開催され、
重要イベントが目白押しとなるため、経済指標やイベントには要注意です。

まず、現状のユーロの戻しは本物なのかと言う意味でも、
まずは週明けから開催される欧州財務相会合が注目となってきますが、
こちらは財政統合に関する議論に注目が集まっています。
また、9日の独仏首脳会談で3月のサミットでの調印予定が発表されましたが、
内容の落ち着きどころを巡る独仏の発言に注目です。
フランスの歩み寄りが見えれば、ユーロ買い、
意見の不一致が見えれば、ユーロ売りの反応となりそうです。


そして、来週の最大の注目は25日の米FOMCとなりそうです。

まず、一部投票権を有する連銀総裁が入れ替わり、
昨年よりはややハト派と言われる今年のボードメンバーではありますが、
ただ、直近の米経済指標が良好ということもあり、
緩和姿勢を強める理由も後退している為、政策金利の変更自体は
今回の会合では難しく、スタンスに変化は無いものと見られています。

そして特に注目されますのが、今回から、
「FOMCメンバーの政策金利の見通し軌道が公表」されることです。

これはFOMCメンバーがゼロ金利解除時期を2012~2016年までの間で、
いつ利上げがあるかを見込む人数を棒グラフにし、
また、引き締めペースを2012~2014年までの年末時点と、
長期でみたFF金利の誘導目標水準の推移を折れ線グラフで公表するとのことで、
会見に引き続き、市場との対話というバーナンキ革命の第2弾として、注目されます。

ここで、改めて利上げ時期の遠さが確認されると、ドル安が再燃する可能性があり、
反対にメンバー間で見方が分かれていると、ドル一段高を招く可能性を秘めています。

また、最近の指標改善が一過性のものか、持続的な成長軌道入りの
前兆かという景気判断もドルの行方を左右すると考えられます。


この他にも注目イベントが予定されていますが、先週の流れを引き続き、
リスク選好の動き、ユーロのリバウンドとなるのか、
それともポジション調整が一巡し、改めてユーロ売りや
円買いが再開されるのか、来週は注目の週となりそうです。


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