【FX市況情報】2011年12月1日 FX市況情報 2011年12月01日 日米欧の主要6中央銀行は30日、 世界の金融市場における流動性ひっ迫の回避に向け、 協調的な措置を講じる方針を表明し、 12月5日から現行のドルスワップのコストを 50ベーシスポイント(bp)引き下げるなど、一連の追加措置で合意しました。 ※FRB(米連邦準備制度理事会)、ECB(欧州中央銀行)、日本銀行、 SNB(スイス国立銀行)、BOE(イングランド銀行)、BOC(カナダ銀行) ここしばらくの欧州情勢を受けて国際金融資本市場の緊張が高まる中、 LIBOR(ロンドン銀行間取引レート)が3年前の金融危機時以来の 最高水準をつけ、ドルの枯渇状態が起きていましたが、 今回の措置によってドル資金の調達環境を緩和することを狙いとし、 枯渇状態を解消しようと強調行動に踏み切った格好です。 これによってLIBOR上昇の原因ともなっていた ドルスワップの上乗せ金利は1.31%まで急速に低下しました。 また今回の措置について専門家の間では 米国のマネーマーケットファンド(MMF)や銀行は、 ユーロ圏債務危機を受けて、欧州銀行向けの短期のドル建て与信に慎重で、 MMFが欧州銀行から資金を引き揚げていることへの対応や、 ユーロ崩壊や大手銀行の破綻に備えた措置といった見方もあり、 その背景としては12月9日の欧州連合(EU)首脳会議が失敗に終わる可能性があり、 基本的にはそれに対して事前に準備しておくことが目的であるとの見解がでています。 ただ、今回の措置でユーロ危機が終わる訳ではなく、 欧州の銀行の資本増強策について、抜本的な対策が行われた訳ではないので、 信頼し得る包括措置を打ち出すまでの一時的な緩和措置と考えられます。 チャートではドルインデックス(ドルの総合的な価値を示す指数)が 10月初旬の高値と、先週末の高値とでダブルトップを形成しつつあり、 中期的には今回の措置によって、このまま反転しドル売りの流れとなるのか、 もしくは上昇トレンド(ドル買い)が継続するのかに注目しています。 【主要通貨の短期強弱トレンド】 豪ドル > NZドル > ポンド > ユーロ > ドル > 円 【主要通貨の中期強弱トレンド】 ドル > ポンド > ユーロ > 豪ドル > NZドル > 円 PR