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FXチャンピオントレーダー 天羽義治のブログ

FXコンテストNO.1のFXトレーダー天羽義治がFXトレードについて、初心者にもわかり やすく解説します。

【来週の為替相場見通し(2011年10月31日~11月4日)】

今週は26日のEU首脳会議にマーケットの関心が集中しました。

もともと23日に開催が予定されていましたが、
独仏首脳の意見の食い違いなどから合意は26日の会議に先延ばしされていました。

週半ばまでは合意に向けた期待と不透明感が錯綜し、
乱高下を繰り返す、不安定な相場展開が続きました。

そして、26日のEU首脳会議で、ギリシャ支援などの包括策が合意されると、
一気にリスク選好ムードが高まり、ユーロや豪ドルは
対ドルで7週間ぶり高値水準へと駆け上がり、
NYダウなど主要株価指数が年初来の上げに転じるなど、
市場のムードが好転しました。

しかしながらドル円に関しては
ユーロ・ドルが上昇すると対円でもドル安が進み、
一時75.66円の史上最安値を更新する流れとなりました。


また、一部に追加緩和観測もでていた米経済は、
米GDPが好調な結果だったことで景気回復への期待感を広げ、
金や原油などの商品市況も活況を取り戻し、
特に資源国通貨が買われる展開でした。
 
来週、米経済指標で注目されるのは、

31日、10月シカゴ購買部協会景気指数
1日、10月ISM製造業景況指数
2日、10月ADP雇用統計、米連邦公開市場委員会(FOMC)
3日、米新規失業保険申請件数、10月ISM非製造業景況指数(総合)、
4日、10月雇用統計

と、来週は雇用統計WEEKとなります。

今週は、米GDPの1年ぶりの高水準(大幅改善)など、
ここ最近の米経済指標が上向きとなっていることもあり、
来週の雇用統計への注目度も高まりを見せています。


上記のように米国では来週は重要指標の発表が相次ぎますが、
特に市場の注目はFOMCとその後のバーナンキ議長の定例記者会見です。

ここでのQE3発動期待が今週のドル安を加速させた一因でもある為、
ここの結果次第で、来週のマーケットは大きく動く公算が高く、
その注目度は非常に大きくなっていると思われます。


仮に、FRBが新たな量的金融緩和に踏み切るとなれば
ドル売りの可能性が高くなりますが、
新たな政策アプローチが討議される可能性は大きいものの、
FOMC内で意見が収れんしていないことから、
結局はここ最近の経済指標の若干の改善を踏まえて、
今回は様子見の姿勢をとる可能性が高いようにも思われます。

また、QE3を行うということは、原油高騰→個人消費減→雇用圧迫
というシナリオにつながる事が考えられますので、
雇用問題に頭を悩ませる、また重点を置いている当局にとっては
その腰を自ら折りにかかるような行動には踏み切れないのではないかと思われ、
もし追加緩和が示唆されない場合は足もとでQE3発動期待が
にわかに台頭していただけに、ドルの買い戻しが強まる可能性もあります。
 
そして米国以外では、3日のECB政策金利発表、
そしてその後のドラギ次期ECB総裁の記者会見や、
3~4日にかけてカンヌで開催されるG20首脳会議に注目が集まります。

現在は欧州債務問題の先行き不透明感がひとまず後退し、
リスク選好の状況となっていますが、来週は重要イベントが多数控えており、
結果次第では大きく流れがでる可能性がありますので、
各方面の結果には注意して見ていきたいと思います。


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