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FXチャンピオントレーダー 天羽義治のブログ

FXコンテストNO.1のFXトレーダー天羽義治がFXトレードについて、初心者にもわかり やすく解説します。

【来週の為替相場見通し(2011年10月24日~10月28日)】

今週は欧州債務問題をめぐる期待と不安が交錯し、
為替市場は神経質な展開となりました。

ギリシャ議会は緊縮財政案の可決にこぎつけましたが、
国内ではこれに反対するゼネストが実施されるなど混乱を極め、
EFSF拡充などを巡り独仏が協議を続行したことで、
週末から次週にかけて実施されるEU首脳会議への期待から買われても、
協議は難航しているとの報道もあり、引き続き不透明感も高く、、
高値圏ではそれが材料視され売られるなど、週央からは往来相場が目立ちました。

米国に関しては今週は目立ったイベントは無く、
EU首脳会議を控えてユーロ主導の方向性に欠けた一週間となりました。

ドル円に関しては欧州・オセアニア通貨に対して
円とドルが同時に売買されることが多かった事や、、
円とドルの均衡を崩す大きな材料が伝わらなかったことで、
週末ロンドン市場ま週間の高安が約85pips程の狭い値幅となり、
方向感が乏しい展開でした。
 
しかし、週末のNY市場に入り、欧州金融安定化基金(EFSF)の機能拡充安で
意見が対立してきた独仏が歩み寄るという観測や、
イエレン米FRB副議長による追加金融緩和の示唆などにより、
為替市場では株高を背景にドル売りの流れが強まる展開となり、
円に対してもドル売りが優勢になると、
目先のストップなどを狙った仕掛け的な動きも加わり、
ドル円は戦後ドルの最安値を更新する展開となりました。

来週、米経済指標で注目されるのは
25日、8月ケース・シラー住宅価格指数、10月消費者信頼感指数
26日、9月耐久財受注、9月新築住宅販売件数、
27日、米GDP・改定値(第3四半期)、米新規失業保険申請件数
があります。

米財務省は25日に2年債350億ドル、26日に5年債350億ドル、
27日に7年債290億ドル規模の入札を実施しますので、
米金利の動きを見る上で米国債の入札結果も注目です。


ただ、来週のマーケットの関心は引き続き欧州に向けられると考えられ、
まずは週末のEU首脳会議が来週序盤のマーケットの最大の焦点となり、
その結果次第で、市場は動かされる展開になると思われます。
 
尚、来週の目玉となっているEU首脳会議については
23、26日と日程がすでに2日間と決定している事から
仮に23日の段階で、すべてが決まらなかったとしても
この時点で激しい失望売りに晒される可能性は低いようにも思われますが、
ドイツとフランスの間の溝は大きく、26日までにまとまらなかった時は要警戒です。


EU首脳会議においてマーケットが注目するポイントは

・欧州銀行の資本増強
・ギリシャ債の民間関与(債務元本削減)
・EFSFの規模拡大

の3点になると思われ、この3点セットを一気に決めて実行できれば、
市場が好感するのはほぼ間違いないと思われますが、
このEU首脳会議では過度の期待は難しいと考えられ、
来月11月3日のG20サミットまでに大まかな枠組みが決まれば、
十分との声が現時点では多く聞かれます。

来週もユーロの動向を気にしながらの展開となりそうです。

以上、よろしくお願い致します。
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