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FXチャンピオントレーダー 天羽義治のブログ

FXコンテストNO.1のFXトレーダー天羽義治がFXトレードについて、初心者にもわかり やすく解説します。

【来週の為替相場見通し(2011年10月17日~10月21日)】

今週は、株高・商品高とリスク選好ムードが広がり、
為替市場では円安・ドル安が進行しました。

週前半に話題となったのはスロバキア議会のEFSF拡充案承認を巡る動きでした。

いったん否決されたものの2回目の採決で批准され、
ユーロ圏17カ国すべてで拡充案が通過したことになり、
市場には「欧州危機打開へ一歩前進」とのムードが広がったことで、
市場のリスク回避姿勢が和らぎ、円安・ドル安の動きになりました。

格付け会社から、欧州の銀行格下げの発表も相次ぎましたが、
週末のG20や23日の欧州首脳会談に対する期待感の方が強く、
今週は週末にかけ、堅調な推移となりました。


また週末に、「来週にも日本政府が新たな円高対策を講じる」との
一部報道が材料視されており、クロス円は一段高となっています。

ただ、「新たな円高対策は為替への課税を含まず、海外M&A活動を促進するため
基金拡大や補正予算の成立となる可能性」とも伝わり、
これまでに発表された円高対策から大きく外れるものではなかったため、
ドル円の上値は限られました。
 
また、12日の高値77.48円がレジスタンス(上値抵抗)として意識されたほか、
上値では国内輸出企業からの円買い・ドル売りが厚く重しとなりました。



来週、米経済指標で特に注目されるのは
17日の10月NY連銀製造業継景気指数、
19日の10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、
他ではFRBが19日に公表するベージュブックがあります。

ベージュブックは来月のFOMCの討議材料となるため、
内容には特に注意する必要がありそうです。


先週の米雇用統計が予想よりも強い結果となるなど、
このところの米経済指標は比較的底堅いものとなっており、
NY連銀製造業継景気指数やフィラデルフィア連銀製造業景気指数を中心に、
この傾向が続けば、円安・ドル高方向に動意付く可能性が出てきますので、
これまでのレンジ上限である77.50円を抜けれるかにも注目しています。


また、来週は21日にEU財務相会合、23日にEU首脳会議が予定されています。


良くも悪くも、9月中旬以降からマーケットの焦点は、
ほぼ欧州一本に絞られており、その動向によって、
金融市場全体が乱高下してきたとも言えますので、
ユーロ圏内の銀行に対する資本増強やギリシャの債務カットに関する報道で
ユーロ中心に相場が上下するケースも想定しておきたいです。


今週はEFSF拡充案が全ての国で承認された事など(解決策)で、
いわゆる欧州問題について、メスを入れる事が明らかにされたことで
目先のマーケットの疑心暗鬼が和らぎ、
ショートカバー(売り方の買い戻し)が入りましたが、
売られ過ぎ(悲観先取り)から、売り材料が消えたので
ひとまず売るのをやめたとも考えられ、
ここからさらに新たな材料(具体策)や買い方が出現することで、
上値追いの相場に変わっていきますので、
楽観的な今の相場に水を差すような材料が出た場合は
相場がまた冷え込む可能性がありますので、
引き続き欧州問題には注意していきたいです。
 
相場の方もそろそろ落ち着いてくると思います。
ユーロ問題が終結していけば、以前の相場に戻ってくるように思われます。

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