【来週の為替相場見通し(2011年10月3日~10月7日)】 来週の為替相場見通し 2011年10月02日 先週は、欧州債務問題や世界景気の減速懸念を背景に、 投資家がリスク回避姿勢を強め全般に円買いが先行しました。 9月中間期末を控えた国内輸出企業の円買い・ドル売りも入り、 週初のドル円相場は下値を切り上げる展開となり、 76.20円付近まで下げる場面もありました。 ただ、その後は欧州当局による債務危機回避に向けた対応への 期待感が高まり、欧米の株価が反発する場面もあり、円売りが進んだ。 前週までの過度のリスク回避ムードからはやや一服感もありましたが、 いまだに不透明感は払拭しきれない状況が続きました。 市場では「政府・日銀による円売り介入への警戒感が根強い」との声も聞かれ、 ドル円は比較的底堅い動きとなり、また週末には 欧州の財政・金融システムへの不安から ユーロ安、ドル買いが進み、ドル円は一時77.20円まで買い戻されました。 株式、商品市況ともに不安定な相場付きだったこともあり、 9月最終週の為替市場は全般的には神経質に振幅する格好となりました。 今週は米国では雇用統計など、重要指標の発表が相次ぎます。 注目は米経済指標に対する市場の感応度は低下しているものの、 9月ISM製造業景況指数や9月ISM非製造業景況指数、そして9月雇用統計です。 この他、ユーロ圏財務相会合や欧州連合(EU)財務相理事会、 英中銀金融政策委員会(MPC)、欧州中央銀行(ECB)定例理事会など 欧州圏でも重要なイベントが続きます。 ドイツとフィンランドで欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の 機能拡充案が承認された安心感は大きいものの、 懸念を払拭させる本質的な問題の解決には時間がかかりそう。 今週は注目イベントが山積ということもあり、 しばらくは目先の材料に一喜一憂しながら、 方向感に欠く動きが続きそうで、 欧州債務不安や米中の減速リスクなどにより、 安全逃避の円高が再燃するかを見極める展開となりそうです。 PR