レバレッジとは?~その②~ FX入門 基礎知識編 2014年03月19日 FXについて理解する上で、どうしても外すことができないものに 「レバレッジ」があります。 レバレッジはFX特有の仕組みだと思っている方もいるようですが、 株の信用取引や商品先物取引にもあるもので、決して新しい概念ではありません。 外国為替証拠金取引の「証拠金」とは、該当取引を行うための保証金のことですが、 外貨預金などのレバレッジのない外貨投資では、 1ドル/90円の為替レートで1万ドル買う場合、90万円を用意する必要がありますが、 FXのようなレバレッジ取引では、例えばレバレッジ10倍に設定すると、 9万円で一万通貨を購入することができるのです。 そしてこの9万円がこの取引で必要な証拠金となります。 上の例を計算式に置き換えると、 建玉の円換算額(この例では90万円)を証拠金の額(ここでは9万円)で割った数字が 「レバレッジ」ということです。 こうしたレバレッジの特徴を取り上げて 「FX取引は少ない投資資金から始めることができる」 という表現がメリットとしてよく見られ、反面、 「レバレッジをかけて行う取引は危険だ」という記事もよく見ます。 上記の表現はどちらも正解で、このレバレッジという取引の仕組みは 2種類のとらえ方がありますので、それを解説していきます。 ①取引必要証拠金をもとにした倍率 取引必要証拠金とは、その通貨を買うのに必要な金額です。 例えば、 1ドル=100円の場合、1万通貨購入すると100万円です。 この100万円が取引額にあたり、 レバレッジ5倍では、取引額の5分の1の証拠金でいいので、 取引必要証拠金は20万円となります。 レバレッジ10倍では、10分の1ですので10万円。 レバレッジ25倍では、25分の1ですので、4万円。 つまり、レバレッジ25倍に設定すれば、 4万円で100万円の取引ができるのです。 ここまでがよく見るレバレッジの説明です。 ②運用資金(元本)から考えた倍率 では、次に運用資金(元本)をもとにしてレバレッジを考えてみます。 運用資金とはFX口座へ入金した金額を指します。 例えば、1ドル=100円の時に、レバレッジ25倍設定で、 1万米ドル(1万通貨)を4万円(取引必要証拠金)で買ったとします。 このとき、FX口座へ入金した金額が、100万円の場合、 レバレッジを1倍と考えます。 もともと1万通貨は1ドル=100円の場合、 100万円の取引なので、100万円÷100万円で、1倍。 入金した金額が、20万円ならば、5倍。 入金額が4万円なら25倍と考えることができます。 ②の運用資金からレバレッジを考えると、 例え、レバレッジ25倍設定でも、入金額を調節すれば、 どうということはないということが分かります。 なので、本当にリスクを考えなくていけないのは、 設定できるレバレッジではなく 入金額との比較による倍率の方なのです。 レバレッジが25倍であっても、入金金額で調節してしまえば問題なくなります。 当然レバレッジが高い方が多くポジションを持てますので、 例)100万円を入金(ドル円=100円) ◆レバレッジ5倍の場合、取引必要証拠金は20万円ですので、 最大で5万通貨のポジションを保有できます。 ◆レバレッジ25倍の場合、取引必要証拠金は4万円ですみますので、 最大で25万通貨のポジションを保有できます。 当然、多くのポジションで取引した方が、 相場が当たった場合の利益は大きくなりますので、 レバレッジを高く設定するとメリットはあります。 結論としてはレバレッジに関しては運用資金と運用枚数の問題になる為、 レバレッジが高いから危険という訳ではなく、 あくまで自身の運用資金と運用枚数の管理が大事である。 また、レバレッジ設定が高くできるところは、 取引(戦略)に幅がでることになりますので、 レバレッジとは利益を上げていくには 欠かせない重要な取引の要素であると考えられます。 PR